穴(※注意 |
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| ※注意 読んでいい気分には決してならない小説モドキです、それでもよろしければどうぞお読みください。
生臭いこんにゃくに穴を作った。 しばらく、その穴に人差し指を突っ込んだまま目を閉じた… 私は何故か穴が大好きだ。 特に柔らかく温かい穴が好き。 「また、やってるの?」 彼が呆れ顔で私を見る。 「だって、気持ち良いよ」 ペンキ?が付いた制服を脱ぎ捨てた。 「はいはい」 「慶介もやってみなよ」 「否、俺は遠慮しとくよ」 慶介を無視し、中指、薬指、小指、親指と全ての指をこんにゃくの穴に突っ込む。 「それ、今夜の夕飯なの?」 これが落ち着くのだ… 「ねえ」 慶介が私の身体に触れてきた。 「そう、煮物にする」 その、こんにゃくを千切り始める。 「嫌だな、お前の指が刺さったこんにゃく」 「煮れば黴菌なんて無くなるよ?」 「そうじゃなくて…」 結局、夕飯はこんにゃくの煮物と焼き魚だった。 お風呂から上がった慶介がソファに座りチャンネルを回す。私は食器の皿洗いそっちのけで後ろに座り慶介の口の中に指を突っ込む。 「おい」 「ちょっとだけ」 「魚臭いんだけど」 「ちょっとだけで良いから」 「ホント、魚臭い…後にして」 一つため息を吐き、口を開けっ放しにしてテレビを見続ける慶介。 慶介の口の中に指を突っ込む私。 歯には触れぬよう舌や舌の裏を触れる…温かくて…気持ちいい…
「お前、一体何フェチなのかね」 「さあ…こんにゃく?」 「何だそりゃ!」 電気を消し、優しくキスをし抱き合う。 「そう言えばさ」 「何?」 「あそこって、こんにゃくっぽいよね」 「………」
嗚呼… そうか…
小さい頃からあった、この変な癖。 色んな穴に指を刺した。何だか幸せな気持ちになれた。 こんにゃく芋を摩り下ろす。 小さい頃、よく夏休みにおばあちゃんの家でこんにゃくを作ったっけ… 少し硬くなってきたこんにゃくに指を刺し、おばあちゃんに怒られた。 …どれだけ摩り下ろしたっけ…まあ良いや、まだ足りない。 ホームセンターで買ってきた大きなゴミ箱に練ったこんにゃくを入れる。また入れる。 未だ足りないかな…腕も疲れてきた。 さあ、出来た。 私は裸でゴミ箱に入って、半固体のこんにゃくに埋もれた… そう、これ… 私の体温でだんだん温かくなってきて、肌が少しヒリヒリした。 胸の辺りまでしか入れなかったので体育座りの体勢でもっと奥まで浸かる。 顎、唇、鼻、頭… そして私の全てが埋まった。 息が苦しい、まあ良いか… やっと戻れた もう戻ることの出来ない、あの穴の奥へ――。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― おわり ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― (´^ิ益^ิ`)
まぢ勘弁してくれ。 大学の夏休み何でこんなに長いの?もう放っておいて欲しい。
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9月1日(火)00:53 | トラックバック(0) | コメント(0) | 小説モルグ | 管理
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