青い男(※ |
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| ※注意 読んでいい気分には決してならない小説モドキです、それでもよろしければどうぞお読みください。
その日は、何時ものように大音量でヘヴィメタルを聴き、車で風を切っていた。 窓を開けると秋の優しい風が気持ち良かった。
何時もと違うこと、があった。
それは、青い男だった。
両手を天に向け下手糞なジャンプをして酷く滑稽だった。
「見ている者は居ないのか…」
その場面は一瞬で変わったのに脳裏に焼きついて離れない… あの青い男は何をしていたのだろうか… 何を見ていたのだろうか… そんな事を考えていたら駐車でバンパーを擦ってしまった。
「クソっ」
その二つの出来事を職場の先輩に話すと事故の話になった。 先輩が車で走っていると目の前に、田んぼにはまった車があり、停車し、車の中に話しかけた「大丈夫ですか?」と。
「へぇ、優しいですね先輩は…」 「何故?」 「私だったら放っておきますよ」
話は終わり、また仕事を始める先輩。 カタカタとキーボードが鳴る。
有線から行方不明者の連絡が入った。 「―さんの息子―――○○歳――紺のトレーナーを―…」
翌朝、憂鬱にバンパーの傷を撫でる。職場に着くともう先輩は仕事を始めていた。 「おはようございます」 「おはよう」
パソコンの電源を入れると、毎日、今から仕事が始まり飯を食い、寝て、又パソコンの電源を入れるのだなと考えると憂鬱になる。
静かな空間の中でキーボードが鳴る。
「――さんの息子―さんが本日5時頃―発見されました、―――…ご協力ありがとうございました。」
「死んだか…」 私がポツリと呟くと先輩が「発見だもんね」と返事をする。
私は昨日、障害者の施設の前で偶然青い服を着た男を見ていた。
「――ああ、お腹すいた」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― おわり ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― (´^ิ益^ิ`)他人の死など自分の欲求ほども無いのです。 嘘のような本当の話? そういえば一週間ほどメール連絡を絶っていた友達に「死んでいるかと思った」と言われたw 「自殺していると思ったでしょ?」と言ったら「うん」だって!どんなだよ!大丈夫!生きているからw 心配されててちょっと嬉しかった。
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9月5日(土)00:16 | トラックバック(0) | コメント(0) | 小説モルグ | 管理
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穴(※注意 |
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| ※注意 読んでいい気分には決してならない小説モドキです、それでもよろしければどうぞお読みください。
生臭いこんにゃくに穴を作った。 しばらく、その穴に人差し指を突っ込んだまま目を閉じた… 私は何故か穴が大好きだ。 特に柔らかく温かい穴が好き。 「また、やってるの?」 彼が呆れ顔で私を見る。 「だって、気持ち良いよ」 ペンキ?が付いた制服を脱ぎ捨てた。 「はいはい」 「慶介もやってみなよ」 「否、俺は遠慮しとくよ」 慶介を無視し、中指、薬指、小指、親指と全ての指をこんにゃくの穴に突っ込む。 「それ、今夜の夕飯なの?」 これが落ち着くのだ… 「ねえ」 慶介が私の身体に触れてきた。 「そう、煮物にする」 その、こんにゃくを千切り始める。 「嫌だな、お前の指が刺さったこんにゃく」 「煮れば黴菌なんて無くなるよ?」 「そうじゃなくて…」 結局、夕飯はこんにゃくの煮物と焼き魚だった。 お風呂から上がった慶介がソファに座りチャンネルを回す。私は食器の皿洗いそっちのけで後ろに座り慶介の口の中に指を突っ込む。 「おい」 「ちょっとだけ」 「魚臭いんだけど」 「ちょっとだけで良いから」 「ホント、魚臭い…後にして」 一つため息を吐き、口を開けっ放しにしてテレビを見続ける慶介。 慶介の口の中に指を突っ込む私。 歯には触れぬよう舌や舌の裏を触れる…温かくて…気持ちいい…
「お前、一体何フェチなのかね」 「さあ…こんにゃく?」 「何だそりゃ!」 電気を消し、優しくキスをし抱き合う。 「そう言えばさ」 「何?」 「あそこって、こんにゃくっぽいよね」 「………」
嗚呼… そうか…
小さい頃からあった、この変な癖。 色んな穴に指を刺した。何だか幸せな気持ちになれた。 こんにゃく芋を摩り下ろす。 小さい頃、よく夏休みにおばあちゃんの家でこんにゃくを作ったっけ… 少し硬くなってきたこんにゃくに指を刺し、おばあちゃんに怒られた。 …どれだけ摩り下ろしたっけ…まあ良いや、まだ足りない。 ホームセンターで買ってきた大きなゴミ箱に練ったこんにゃくを入れる。また入れる。 未だ足りないかな…腕も疲れてきた。 さあ、出来た。 私は裸でゴミ箱に入って、半固体のこんにゃくに埋もれた… そう、これ… 私の体温でだんだん温かくなってきて、肌が少しヒリヒリした。 胸の辺りまでしか入れなかったので体育座りの体勢でもっと奥まで浸かる。 顎、唇、鼻、頭… そして私の全てが埋まった。 息が苦しい、まあ良いか… やっと戻れた もう戻ることの出来ない、あの穴の奥へ――。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― おわり ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― (´^ิ益^ิ`)
まぢ勘弁してくれ。 大学の夏休み何でこんなに長いの?もう放っておいて欲しい。
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9月1日(火)00:53 | トラックバック(0) | コメント(0) | 小説モルグ | 管理
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Sary(※ |
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| ※注意 読んでいい気分には決してならない小説モドキです、それでもよろしければどうぞお読みください。
まったく、この女ときたら美しさの欠片も無い。 下品そのものだ。
「アンタって、相当な変態ね」
僕は、その下品な女から服と下着を毟り取った。素っ裸になった女を横に、その下着を身に着ける。
見ろ、この下品な色!下品な女が余計下品になるショッキングピンク!僕が身に付ければ少しは良く見えるだろう? 少し生暖かい下着が僕の肌に食い込む…
「はぁ…」
その至福のときを女が邪魔をした。 「そうやって女の下着や服を着るのが好きなの?」 「五月蝿い、黙っていろ」 「はいはい。私はお金だけ貰えればいいんだ。服は返してね?」 「解っている」
そしてブラウスを羽織る。 香水のきついにおい…柔らかな優しい素材が肌に触れる。 鏡の前に立つ。
「サリー…」
ベッドで不貞腐れた女が鼻で笑う。
「…何?昔の女?」 僕は無視をしクローゼットからグリーンのスカーフを出し、その隙間を女が覗く。
「まあ!そんなに!そこらの女より服を持ってるわね!アンタ、男の服持っているの?」
「お前は少しも黙っていることができないんだな」 「だって、」 「黙っていれば良いんだ」
そうして白い暖かいブラウスにグリーンのスカーフを巻くと、そこにサリーが居た。 金の巻き毛、サリーの巻き毛。 高く尖ったサリーの鼻に青い瞳。 白く細いサリーの身体。
僕を置いて男と逃げようとしたサリー。
僕が愛したサリー。
サリーが居なくて寂しいよ、悲しい。
僕が殺したサリー。
僕のママ、サリー。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― おわり ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― (´^ิ益^ิ`)
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8月30日(日)15:57 | トラックバック(0) | コメント(0) | 小説モルグ | 管理
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小さな死神(※短編小説 |
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| ※注意 読んでいい気分には決してならない小説モドキです、それでもよろしければどうぞお読みください。
あいつは鋭く死のかおりを嗅ぎわけやって来る。
私が小学生の時に亡くなった祖父の時もそうだった… 長い闘病生活…私はあんまり覚えていないけど…
真夏の出来事。
暑くて暑くて…祖父が大好きだった祖母は葬式を家で行う事にした。 病院から帰ってきた祖父を祖母は静かに見つめていた。 祖母が無言で立ち上がり、祖父一人になった。 私はそっと祖父に近づく… その時は知らなかった“死臭”を嗅いだ。
そうして小さなあいつは、どこからともなくやって来て…
祖父の唇に触れて、私は俄かにぞうっとした。
恐ろしくて怖くて…その場から逃げ出した。
それから十数年経ち、最近までその事を忘れていたのに… その小さな羽根を揺らす黒いあいつが飛んできた。 あいつが私の頬に止まる、私はどうする事もできずに、ただ眠る―――
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― おわり ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 相変わらず鬱ネタw
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10月19日(日)01:19 | トラックバック(0) | コメント(0) | 小説モルグ | 管理
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愛を喰う。 |
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ひらひらしててキレイ。
猫とか犬とか、動物があんまり好きじゃなかった私が初めて飼ったのがキンギョ。 って言っても自分で飼いはじめた訳じゃなくて、和人がお祭りで獲ってくれたから飼ってるだけ。じゃなきゃ生き物なんて飼わないし。
こんな生きてるのも面倒な世の中で和人に会えて本当に私は幸せ。
田舎から出てきて友達も何も居なかった私に初めて話しかけてくれたのが和人。 最初は話かけられるのも嫌だったけど、今じゃ和人なしでは生きていけない人間になってる。 食べる事よりも寝る事よりも、和人の方が大事。
和人がたまに家に来てくれるから、ちゃんとキンギョの水も換えたし…餌もちゃんとあげた。
「3年で、こんなに大きくなるんだな。」 キンギョを眺める和人が笑った。
それだけで良かった。
バターの好い香りに私の食欲はそそられた… そうだ、パセリを刻んで… ちょっと焦げたくらいが、きっと一番美味しい…
それだけが私の総てだったのに。
あのパン屋のフランスパンが一番相性が良いと思って買っておいた。 温かい湯気が出るそれをパンの上に乗せる。 ワイン…去年和人と買ったやつがあったっけ…
それを口に運ぶ…
明日は瓶缶の日だから丁度良かった。
和人と私の愛のお陰でここまで大きくなったキン×ョはちょっと苦かったけど、和人はもう居ないけど、愛だけは私の中で生きていく。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― おわり ――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 悪食…では無いんです。 久しぶりの更新がこれかよって! (´^ิ益^ิ`)←この絵文字可愛すぎ!!
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9月15日(月)21:57 | トラックバック(0) | コメント(0) | 小説モルグ | 管理
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