セキララ絵日記
 
まるで駄目なグラフィックデザイナー見習い日記。
 



2005年7月20日を表示

或傷ノ話⑤

※注意 
奇妙な人が書いた小説です
不快になるかも知れない小説モドキなので此処で気持ち悪くなったら帰っ
たほうがいいです。


「今は色々忙しいから…近いうちに結婚しよう」
「ええ、ええ、でも貴方はソレをどうするの?」
今、二人は夜景が綺麗に見える屋上にいる
私の吸う煙草の煙は美しい夜空に消えていった


死んだ同僚でもあり偽りのトモダチでもあった
“佐崎 千佳”のソレ…
電車で体はグチャグチャになったけど…
残ったソノ“足”を…
貴方はどうするの?

「君には分からないだろうよ」

「え?」

「コノ美しさを…」

「…貴方が幸せならそれでいい、私は貴方の為なら何でもできるのだから…」
私は微笑んだ

ねぇ、そうしたら貴方は何時までも私の傍に居てくれるでしょう?


「君も運の悪い子だ、私の為に何でもできるなんて」
「ふふ、それでもいい、私は貴方が欲しいのよ」

「僕の事をちっとも疑わない」
「貴方を信じているもの」

彼はこちらを向いた
そして、私を抱きしめた

嗚呼…これで私は幸せになれる


まだ幼かったあの時…母と父は毎日喧嘩をしていた
私は…毎日泣いていた
私の力ではどうにもなら無い事を恨んだ
何て、私は無力なのだろうって…

そんな私を慰めてくれたのが他でもない…健史だった…
健史は私のたった一人の…大切な人…大切な弟だった…
健史は私に微笑んで
「僕はお姉ちゃんの為なら何でもするよ」
って言ってくれた

そして、とうとう両親は離婚し、母が私を、父が健史を…兄弟は離れ離れになった

それでも私達は親の目を盗んでよく会った

私は年頃になり、健史も年頃になった
健史の目つきが変わっていくのが分かった
姉を見る目つきではなく…
女を見る目つきだった…
そして禁忌を犯した

それでも私は健史を愛していたし、健史も私を愛していた

だけど、それは長くは続かなかった、本当の愛の意味を知ったから
私は他の男に恋をした
それは普通の事だけど、健史は違かった

「姉さんの為なら何でもするから…」


だけど…最後に健史は本当の愛の意味を知った

私を愛す事ではない、他の女を愛したのだ

そして、死んだ。

馬鹿な子。

私に利用されて死んだ、馬鹿な子。


彼との契約はこうだった…
「君は、私の娘と同じ会社だったね、もし、君が、僕の為に僕の娘の足をくれたら…僕は、君のものになるよ」
彼は小さく微笑んだ

「佐崎千佳の足?」

私は奇妙に感じたが幸せを手に入れたい…
彼を私の物に出来るのならば…その一身だった


そして私は佐崎千佳に近づき、親しくなった
弟の健史も使った
手を汚すのは私ではなく健史
健史は私の為に何でもやってくれる…

だけど、健史は失敗した

殺せなかった…

馬鹿な子…

仕方が無いから私たちではない、電車にやってもらう事にした
電車なら誰が犯人でもない

そして二人は死んだ


「なぁ、君は本当に僕だけを愛している?」
彼は私を抱きしめながら呟いた

「何を言っているの?私は貴方だけよ」

彼は私を手すりの上に乗せ私のシャツをめくり上げた

「だったら、これはなんだい?」

彼は私の腹の傷を指差した

「これは…貴方の為に…」

貴方の為に…健史を利用した時の傷よ…

彼の顔を覗き込むと恐ろしい形相をしていた


「僕は、僕だけを愛してくれる人じゃなければ愛せない…」

そして彼は私を屋上から突き落とした

最後にこう聞えた

「サヨナラ馬鹿な馬宮さん」


私は可笑しくて堪らなかった
馬鹿なのは健史じゃない
私だったんだって

愛する人の為になんだってできたのに…
愛する人は…


それでも、貴方を愛してる



全く可笑しくて堪らない
今朝の新聞を見たら

“笑う死体”って文字があった

その死体は馬鹿に違いない
それと

“謎の遺書”と書いてあった

しかし僕には関係の無い事だ

「なぁ、美奈、可笑しいだろう?」
僕の愛した妻は
美しい足しか残っていない…
しかし、それが堪らなく愛おしい…

「あの時、千佳に見られたと分かったとき驚いたよ」
私はもう一つの足に呟いた
だけど足は何も言わない

「あの時ね、この馬鹿女の遺書を書いていたんだよ」
その足を妻の美しい足の隣に置いた
よりいっそう美しく見えた


「なぁ、全て僕の考えていた通りにいったろ?」

笑いが止まらない

美しい足…僕だけのもの…君たちの為なら僕は何でもするよ?


人は愛する人の為に何でもできるのかもしれない…

その愛こそ明日への輝きにして生きているのかもしれない…

この男もそうだ

愛するモノの為になんだってできる



「アナタ、ごはんできたわよ」
「嗚呼、今行くよ」
男は軽く微笑んで言った


けれど、運命はすでにこの男のモノなのかもしれない
全ては男を中心に廻っているのかもしれない


その真実を知るのは貴方だけ


+おわり+

やっと終わった
感想もらえるとホント嬉しいよ



7月20日(水)15:09 | トラックバック(0) | コメント(6) | 小説モルグ | 管理

泣きたい…

なんか、もう、泣きたいよ。
何でか分からないけど、泣きたい。
自分が分からない

今日は多分、確か学校休みだろう…
家に篭りマンガとイラストを描いてました

嗚呼、何処か遠くへ飛んでいきたい

ではでは      皿
さいはてアデュー(*ι´)



7月20日(水)14:00 | トラックバック(0) | コメント(0) | 日々赤裸々 | 管理


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